2019年警察白書 災害対応力の一層向上を/震源から遠く離れた「深発地震」に警戒を

● 2019年警察白書 災害対応力の一層向上を
警察庁は先月29日、2019年版の警察白書を公表。白書では、過去起きた災害に対する課題と対策について言及。昨年7月に起きた西日本豪雨では、汚水から身を守るドライスーツが不足した他、9月の北海道地震ではガス検知器や地震警報器の配備が不十分で、救出救助等に関する装備資機材の整備を進めているとのこと。その上で、今後発生が懸念される首都直下地震等の大規模災害に対応できるよう、高度な装備資機材や先端技術を取り入れ、一層の対応力向上を目指すとしています。

 
● 震源から遠く離れた「深発地震」に警戒を
先月28日午前3時31分頃、宮城県で震度4を観測する地震が発生しました。震源は三重県南東沖で震源の深さは約420km、地震の規模M6.5(推定)。震源から約600km離れた宮城県で最大震度を観測した今回の地震は、「深発地震」に該当し、太平洋プレートが地下深く沈み込んだ先で発生。震動は東北沖まで伝わった後、日本列島が乗る北米プレートに到達し、地下深くの固いプレート内部では比較的弱まらず震動が伝わるため、遠方でも大きく揺れたとのこと。深発地震でも、震源が深さ百数十kmだと大きな被害が発生する危険性があり、注意が必要とされています。