阪神・淡路大震災から25年、地震発生の高い活断層は31に及ぶ/南海トラフで初めて「スロースリップ」を観測

● 阪神・淡路大震災から25年、地震発生の高い活断層は31に及ぶ
阪神・淡路大震災を教訓に国が設置した地震調査研究推進本部は、114の活断層を調査し、地震発生の切迫度を4つにランクに分類。今後30年に地震が発生した場合に社会的に影響があり、発生確率3%以上の活断層を最も高いSランクとするというリス   ク評価を実施。Sランクと評価されたのは、31の活断層(去年1月1日時点)。その内、西日本を縦断する「中央構造線断層帯」や神奈川県にある「三浦半島断層群」、日本列島中央部を横断する「糸魚川-静岡構造線断層帯」を含む8の活断層帯の一部では、発生確率が8%を超えるとの評価。地震調査委員会の平田直委員長は、「生きている間に 大きな地震があると考え備えてほしい」と注意を呼びかけています。

 
● 南海トラフで初めて「スロースリップ」を観測
海上保安庁と東京大学の研究グループは、南海トラフでゆっくり滑る現象「スロースリップ」を7地点で初めて検出したと15日付の米科学誌で発表。同庁が15の観測地点に海底局を設置し、年に数回、船から音波で位置を測定、今回の観測に至りました。南海トラフは、陸側プレートの下に海側プレートが沈み込み続けており、境界は固着部分と滑る部分があり、長年固着してひずみがたまった所が急に滑ると大地震や津波を引き起こすとのこと。将来、観測地点が増えてデータが蓄積されれば、巨大地震のリスク評価に役立つとして期待しています。